空閑俊憲の日記

PurpleTaraPress © Toshinori Kuga,2008-2024

2024-03-01から1ヶ月間の記事一覧

暗い日

暗い日が始まる雨が降る眼鏡が曇るバスの窓も曇る電車の乗客が霧の中にいる 2024年3月26日

紅葉の枝に無数の雫がぶら下がっている。 ひとつひとつの雫は水晶のように周囲の風景を取り込んでいる。

一点の光へ向かって その電子回路を通り抜けると 私は消え 逆戻りすると再び 私はもとの個体を持つ 自分自身へ帰る 昨日はすべての病原菌は 私の身体の外にあり 癌も皮膚を寝床とした 種子のように飛び出していた (2024年3月12日)

新しい詩

新しい詩はどのようにして始まるだろう 世界から孤絶されて まわりの人が私の言語を理解できず ジェスチャーがかろうじて通じることもあり いっしょに食事することもあり 笑うこともあっても 寒い季節に生まれる 長髪の先から 火花が散る 青白くなくても 午…