空閑俊憲の日記

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チベット、祝いのない正月


 2月15日はチベットの正月です。しかし、再びチベットの悲しい現状を憂い、チベット人たちの命と幸福を祈願する動きが世界に広がっている。
 今日私は日本ダライ・ラマ法王事務所代表、ラクパさんから電話をいただきました。インド、ダラムサーラのチベット中央政府から今朝通達があり、正月を祝うラジオ報道を含むいっさいのパーティ、コンサートの中止の要請があったそうです。世界に散らばっているチベット難民たちは家庭内でも祝賀を取りやめ、平和のための静かな祈りをささげるでしょう。

 そういうわけで、私もチベットハウスから依頼されていた今月12日の常圓寺でのコンサートを取り止めることにしました。私から声をかけていた共演者のReelhaさん、川辺ゆかさんも事情をわかっていただけると信じています。つい最近中国政府と話し合われていたギャリンさんは、いつもの中国当局の形式的な迎えに応じたものの何の良い成果も得られなかったようです。残念です。数年前にワシントンDCのチベット新年会で、私はギャリンさんの前で古典曲を演奏したことがあります。演奏後、聴衆の誰よりもいち早く立ち上がられ、拍手を送ってくださり、額と額とをつけるチベット式挨拶を交わしてくださった日を、懐かしく思い出します。


写真:チベット人写真家、ソナム・ゾクサンによる。(C)Sonam Zoksang

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☆☆(PurpleTaraPress追記2/11)☆☆

2月12日(金)に開催予定だったミニコンサートは3月20日(土)に開催されることになりました。宜しくお願いします!
ミニコンサート 〜日本人が奏でるチベット音楽〜