空閑俊憲の日記

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立山を借景に墓石に生けるキンポウゲ




 5月16日、富山の瀧口修造研究会に講師として招かれ、1時間近く話す。午前中は何人かの研究会の方々が待つ、瀧口先生の生家のあった富山市大塚の龍江寺へ、師への、そして友への初めての墓参り。お供えにチベットの線香を持参する。誰が野から運んだのか、墓石の右側に刻まれた綾子夫人の名の前に、金鳳花が新鮮な笑みをかぼそい茎の先に浮かべている。遠くに雪を冠った立山連峰が蜃気楼のように青く見える。ある人が言う。富山の空は水色の空、湿気が多いのです。
 研究会講話は例年以上に盛況だった。私は瀧口修造の体温と息遣いを伝え終わると、ダミネンで二曲お礼に演奏した。

写真上から: 
瀧口修造の墓参り。
鮮やかな金鳳花。
富山県立近代美術館瀧口修造記念館に展示されたオブジェ群。
私の作品、<WHAT IS THE TUBE?><メドウサ><THE TUBE>の3点がある。

毎日新聞富山版)